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YAPC::Asia Day1 行ってきたよ

posted at 2015-08-21 20:23:36 +0900 by kinoppyd

行ってきたよ

YAPC::Asiaは今年で最終回らしいので、行ってきた。去年も行ったけど。

YAPC::Asiaに参加すると、毎回セッションの最初と最後に「ブログを書け、介錯してやる」と脅しを掛けられる。もっぱら坊主やひげで体格の良いおっさんが多い。怖いから書くことにしよう。

本当は前夜祭にも行きたかったけど、仕事終わらなかったよね。懇親会も参加したかったけど、いつの間にか登録終わってた。

http://yapcasia.org/2015/

聞いてきたセッション

オープニング

今年はMakiさんだった。なんか失礼な言い方だけど、アロハのせいですごい胡散臭いおっさんみたいになってた。

メリークリスマス

Perlのパパ、ラリー・ウォールのKeynote

延々とJ.R.Rトールキンのホビットの冒険と指輪物語の話をしていて、同時通訳の人がすごい大変そうだった。

J.R.Rトールキンのは、ホビットの冒険という傑作を書いた後に、15年をかけて指輪物語を完成させた。指輪物語の中で、トールキンは自らホビットの冒険のプロットを再考し、更に改良して指輪物語という傑作を書いた。セカンドシステムシンドロームを克服したのだと言っていた。

曰く、Perl5はホビットの冒険。Perl6は、Perl5をなぞり更に良くした指輪物語だ、とのこと。傑作の次に再び傑作を生み出したトールキンのように、Perlもセカンドシステムシンドロームを克服したと。

とにかく、ずっとトールキンの話をしていた。トールキンは本で読んだことがなかったから、今度読もうと思う。

「言語設計者は、しばしば実装者に指示をしたがる。でも私はしたくない」「自分が滅びの山に指輪を運べなくても、誰かが運んでくれればいいと思っている」っていうところが、Perlの哲学感あってすごく良いなと思った。

いまだにES5時代のJS書いてませんか?

いきなりPerl以外のセッションを聞きに行った。teppeisさんのセッション。

自分があまりJSやESに触れてこなかったので、そろそろ手を出すための足がかりとして聞こうと思った。

ES5でプログラマたちが培ってきた様々な罠を避ける方法、ベストプラクティスが、ついにES6によって時代遅れになるという話。JSって壮絶な世界だったんだなと感じるセッションだった。

ES6で新しく入るシンタックスと、新しい組み込みクラス、それに既存のクラスの拡張の話に大きく分かれていて、いずれも今までは何がダメで、ES6ではどう改善されて、今まで使っていたプラクティスはもう必要ないよ、というのが具体例と一緒に示されていてよく頭に入ってきた。

TBD

Rubyのパパ、Matzのセッション

ずっとTBDで、始まってもTBDだったから何しゃべるんだろうと思ってたら、Rubyの悪口を言う回だったw。

Rubyの最大の反省点は、Perlの影響を大きく受けすぎた、とかいきなり言い始めて会場から大拍手が巻き起こっていた。最初はPerlの置き換えを目指して作られていたRubyも、どんどん時代が進むにつれて、違うように進化していったけれど、過去に受け継いたPerlの負の面がずっと拭い切れないというお話をしていた。あと、Lispの影響も結構悪影響として影を落としているらしい。

そのあとは、Rubyができて20年が経ち、職業言語デザイナー(自称)であるMatzが、20年間のテクノロジーの移り変わりを振り子にたとえ、テクノロジーのトレンドは行ったり来たりするなかで新しい変化が生まれていき、変化の時には新しい物が生まれる。その中で、Rubyはどうやって時代に対応してきたのか、そしてこれから(Rubyに限らず)言語を設計するときには何を考えているのか、を話していた。どんなテクノロジが生まれて、それにどう対応していくのかの過程が非常にわかりやすく説明されていて、聞いててすごく興奮するセッションだった。

質疑も非常に盛り上がって、今日とったメモの中では圧倒的な長さになっている。

Perlの上にも三年 〜 ずっとイケてるサービスを作り続ける技術 〜

そろそろPerlの話しを聞かなきゃマズイと思って、Perlを使ったサービスを成長させていくセッションを聞きに行った。スピーカーはhitode909さん。

はてなの社内フレームワークの歴史の話や、さいきょうのふれーむわーくの前に苦しんだりした話をされていた。

その後、はてなBlogを作っていく中で、オブジェクト指向最高と叫んだり、DDD最高と叫んだり、とにかくなんか辛いコードからどんどん良いコードにしていこうという汗と涙のセッションだった。

過去を捨て、常に最高の設計に向かって行きたい、という言葉が印象的だった。

Yet Another Perl Cooking

個人的今日のベストトーク賞。間違いない。

moznionさんのキチガイ料理への熱い情熱セッション。

Yet Another Perl Cooking を、API Basedであり、再現性があり、自動的であるとでっち上げて定義して、その実践を行っていた。

Nomikuという、水の温度を一定に保つためのガジェットがあり、しかもOSSでAPIフレンドリーだったため、それを使ってAPIでレシピを記述することにより再現性があり自動的である調理を目指そうとしたが、

> > nomiku がこねえ!!!!!!!!! > > — 自然であり, 宇宙の摂理 (@moznion) [2015, 8月 17](https://twitter.com/moznion/status/633301217452527616)

という魂の叫びを発しながら、仕方なくNorikuっぽい何かを自作したという話だった。

作ってるものや過程もだいぶ面白いのだが、何よりmozunionさんの頭おかしい軽妙なトークスキルが素晴らしく、もうとにかく楽しかった。

あまりに面白すぎて、質問するのに夢中で、質問のメモとってなかったのが悔やまれる。

Perl6 on JVM: It works??

Perl6のVMであるRakudo StarのバックエンドをJVMにしたバージョンが、どれくらい実用的かというtokuhiromuさんのセッション。

立ち上げ速度、ファイルアクセス、JSONパース、HTTP client/server、DBアクセス、Javaのライブラリへのアクセスで実用度を検証していた。

単に結果だけ見ると、やっぱりどうもまだJVM版は実用基準を満たしていないな感があったけど、Java資産を直接触れたり、スレッドの挙動が正しかったりと、なかなか興味深い知見が多かったので聞いてよかった。

ただ、tokuhiromuさん自身も、まだ「やっと遊べるレベルになった」と言っていたので、クリスマスに期待。

Lightning Talks Day 1

HubotやHaskellやPHPやGitやSlackの話ばっかりだったよ!

合間合間で入る、ネコトーストラボのスポンサー枠CM(という名のコント)がいちいち面白かった

感想

いろんな人のセッションを一気にたくさん聞けるのは、やっぱり面白いなぁ。

あと、LT申し込んどけばよかった失敗した。あとラリー・ウォールとMatzのサイン欲しかったんだけどもらえなかった。失敗した。

明日も行きます!